AGAクリニックでは患者さんにお薬を処方して長期間にわたりお薬を服用させる薄毛治療や患者さんの頭皮に直接お薬を注射して薄毛治療を行っており、いわゆる西洋医学です。

それでは東洋医学で薄毛を改善する方法はあるのでしょうか?

薄毛を改善する『ツボ』があるのも事実です。

東洋医学ではヒトのカラダは、気・血・水がスム-ズにめぐることで維持されているとしてきました。

『いのち』のエネルギ-【気】は、ヒトの全身に張り巡らされた経路を通って、身体のすみずみにまで流れます。

この気の流れが滞ると経路上に異変を知らせるサインがあらわれます。

それがツボなのです。

例えば眼の疲れが手のツボでラクになるのも、手と眼の働きが経路でつながっているからです。

でもいくらツボの教書を読んでも薄毛の『ツボ』は書いてありません。

ヒトは自分でケガや病気を治すチカラ、自然治癒力を持っています。

前述した西洋医学でも薄毛の改善には早くて3か月、通常は6か月から8か月程度かかり、その薄毛を改善した状態を維持するのに内服薬を数十年もの長期間に渡って服用し続ける必要があります。

東洋医学を応用した方法でも長い時間をかけてその自然治癒力を高め、カラダのバランスを整え、薄毛の症状を改善していくのです。

まずは血行を良くする『ツボ』を指圧して血行を良くして自然治癒力を高めて行きましょう。

冷たいものを摂ることでカラダの中を冷やしたり、冷房などによってカラダの外側を冷やすことが続くと自然治癒力が低下しますので、ご注意してください。

まずはウォ-ミングアップが大切です。

血行を良くするツボを指圧して血行を良くして新陳代謝を高めてください。

【三陰交(さんいんこう)】
うちくるぶしの中心から指幅4本上がったところです。

【曲池(きょくち)】
手のひらを上にして肘を曲げ、内側に出来た横じわの上で、親指側の先端です。

【合谷(ごうこく)】
手のこうを上にして、親指と人差し指の付け根のあいだを指で押すと圧痛があるところです。

もしも女性に多い手足の冷えがある方は次の2つも指圧しましょう。

【涌泉(ゆうせん)】
足裏のつま先からかかとまでの約1/3のところに出来るくぼみの中です。

【魚際(ぎょさい)】
親指の付け根から手首までのふくらみの中、指の引っ掛かりを感じるところです。

健康的な髪の毛を育てるのに必要な成長ホルモンは十分な睡眠に関係すると言われています。

寝つきが悪い方や眠りが浅い方は次の2つのツボを指圧して気持ちをリラックスさせて十分に眠りましょう。

足の冷えを改善する効果もあるとされています。

【失眠(しつみん)】
足のかかとのちょうど真ん中です。

【神門(しんもん)】
掌を上にして、手首の小指側手前にある骨の出っ張りの少し下のへこみのところです。

続いて髪の毛を育てる必要な栄養素を頭皮の毛根に届けましょう。

いくら血行が良くなっても首や肩がいつもバキバキにこっていたら髪の毛を育てる必要な栄養が頭皮の毛根には届きません。

首や肩がいつもこっているのに自覚症状の無い方も多くいます。

肩や首の筋肉をほぐし、血行を良くして薄毛の症状を改善する栄養を毛根まで届けるツボを指圧しましょう。

【肩井(けんせい)】
乳頭に手を置いて、そのまま肩の上縁まで移動させ、その周辺を指で押してコリを感じるところです。

【太渓(たいけい)】
内くるぶしとアキレス腱のあいだのくぼみにあります。

【蠡溝(れいこう)】
内くるぶしから指幅7本あがったところで指幅3本下の三陰交よりも少し前にあります。

頭痛の70%は肩コリ首コリが原因です。

もしもあなたが頭痛になりやすい場合は次の3つのツボも指圧しましょう。

【陽明点(ようめいてん)】
足裏、足の中指を曲げた時に中指の下に出来るくぼみです。

【大敦(だいとん)】
足の親指爪の生え際で人差し指の角すぐ下にあります。

【太衝(だいしょう)】
足の甲で、親指と人差し指が交わるところにあるくぼみの中です。

カラダのバランスが整ったらいよいよ頭部のツボを指圧して血行を改善しましょう。

【百会(ひゃくえ)】
頭の一番高いところのすぐ後ろです。
※頭髪だからと頭部のツボとを結び付けて百会ばかりを指圧しないように注意してください。

東洋医学では私たちが持つ自然治癒力を高め、カラダのバランスを整え、薄毛の症状を改善していくものです。

より効果を高めたい人は次の2つも指圧しましょう。

【血海(けっかい)】
ひざのお皿の上、内側から指幅3本上です。

【足三里(あしさんり)】
ひざのお皿の下にある外側のくぼみから指幅4本下です。

なんとなく体調がすぐれない、手足が冷える、夜よく眠れない。

これらは薄毛と関係してることもよくありますね。

このような状態を東洋医学では2000年以上も昔から、病気の前兆ととらえ「未病」と呼んできました。

今、生活習慣病の増加などにより予防医学がクロ-ズアップされるとともに、あらためて未病を治すという東洋医学の先見性が注目されています。